HP「ジャック・ニコルソンの館」を立ち上げました。よかったら覗いてみてくださいネ♪
バリー・リンドン
2008-09-05 Fri 14:45
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原題 : Barry Lyndon
製作年 : 1975年 アメリカ映画
上映時間 185分
監督:スタンリー・キューブリック
製作:スタンリー・キューブリック
原作:ウィリアム・メークピース・サッカレー
脚本;スタンリー・キューブリック
撮影:ジョン・オルコット
指揮:レナード・ローゼンマン
編曲:レナード・ローゼンマン
美術:ケン・アダム, ロイ・ウォーカー
出演:ライアン・オニール,マリサ・ベレンソン, パトリック・マギー
ハーディー・クリューガー, スティーヴン・バーコフ
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18世紀、ジョージ三世の治世の時代。アイルランドに生まれたレイモンド・バリー(ライアン・オニール)の数奇な運命を、あのスタンリー・キューブリック監督が、3時間余の文芸大作に仕立て上げています。

バリーの父親は馬の売買での争いから決闘に及び命を落としました。母親一人の手で育てられたハンサムな青年は従姉のノラに恋をしますが、恋敵との決闘で相手を倒したことから故郷を追われ、放浪の身となります。

途中、追いはぎに遭い、所持金と銃と剣を奪われたバリーは、イングランド軍へ志願兵として入隊します。バリーのように決闘で人を殺し、警察から逃れる者には、戦争で名を上げることが未来を変える機会と思えたのです。7年戦争のさなかの兵不足の折に、一兵卒の過去を気にかける者などいません。バリーはひと月のうちに逞しい兵士となりました。

しかし戦況が厳しくなり、目の前で人が次々と死んでいく様を目の当たりにしたバリーは、軍隊生活にうんざりします。騎士道とは名ばかり。裏ではスリや強奪が横行するのが戦争。戦争で名を成すより、あと6年もある兵役から逃れようと脱走します。

将校の服と身分証を盗み脱走し、国境越えには成功するものの、今度は友軍プロシア軍のポツドルフ大尉に身分を見破られ、彼の軍へと組み込まれます。そして戦争の終結。

軍隊での5年間の生活はバリーを変えました。若い日にあれほど燃えた、愛への情熱は冷め切り、彼が目指したものは「カネと身分のある女性との結婚」。そしてそんな時、彼はまさに理想の女性と出会います。莫大な富と美貌を持つリンドン女伯爵と・・・・。

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女伯爵はバリーと出会って、たったの6時間で恋におち、病弱な夫を裏切り逢瀬を重ねます。夫は失意のうちに死を迎え、それを待っていたかのように、伯爵とバリーは結婚。こうしてバリーは上流社会の仲間入りを果たしたのでした。子供も生まれ、バリーの運命は良い方向へと軌道修正されたと思われたのですが・・・・。

物語を進めるのはジョン・オルコットによる叙情的な映像とレナード・ローゼンマンの重厚な音楽です。 ローソクの光と太陽の光の競演、哀愁をおびた畏敬の念を誘う風景。加えて、清流のように時に濁流のように本作を貫く音楽が、登場人物の心情を奏でています。完全に統一されたトーン、照明、カメラ。息を飲むような美しさと芸術性。必見の価値あり!です。
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おもいでの夏
2008-09-01 Mon 11:04
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原題:The Summer of '42
監督:ロバート・マリガン
製作:リチャード・A・ロス
脚本:ハーマン・ローチャー
撮影:ロバート・サーティース
音楽:ミシェル・ルグラン
上映時間:105分
1971年/アメリカ映画
出演 : ジェニファー・オニール、ゲイリー・グライムズ、ジェリー・ハウザー、オリヴァー・コナント、キャサリン・アレンタック


水平線に沈んでいく太陽を見つめるひとりの男。彼は古いアルバムをめくるように、あの夏の日の記憶をたどっています。真っ青な空、街の薬局、映画館のポスター、友の後姿、群青色の海、夏草の匂い。そして丘の上に建つあの人の家を。

ハーミー(ゲイリー・グライムズ)はニュー・イングランドの沖合いに浮かぶ島で夏を過ごしました。それは1942年の夏、15歳だった夏。寂しい島ではありましたが、オスキーとベンジーという友を得て、夏休みを満喫するハーミーでした。

思春期の男の子たちの一番の関心事は女の子のこと。親の書棚から医学書を持ち出し、その内容に驚嘆しながら、いろいろと想像を働かせてはみるけれど、わからないことばかり(笑)。ならば実践あるのみとガール・ハントに繰り出します。

ハーミーも皆と一緒に行動はしていますが、彼にはあこがれの女性がいて、同年代の女の子に対する興味はそれほど強くありません。その人の名前はドロシー。出征した夫の帰りを待つ年上の美しい人です。買い物の手伝いをしたことからドロシーと親しくなったハーミーは彼女の家に招かれるようになります。

いつものように彼女の家を訪ねても中から返答がありません。テーブルの上にはドロシーの夫の戦死を知らせる電報。しばらくして、泣きはらした顔のドロシーが姿を現しました。無言のまま抱き合うふたり。そして誘われるまま寝室へ・・・・。

人生のささやかな出会い。人はそれで何かを得て同時に何かを失うのでしょう。ドロシーはハーミーに置手紙を残し去ります。「私はあなたを思い出にとどめ、あなたが苦しまない事を望んでいます。幸せになって下さい。それだけ」

年上の女性への甘美で切ない思いがミシェル・ルグラン の優美な音楽に乗って見る者の心に響きます。少年が大人の階段を上り始めた夏の物語・・・・
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白鯨
2008-07-23 Wed 09:42
mobydick.jpg監督: ジョン・ヒューストン
原作: ハーマン・メルヴィル
脚本: レイ・ブラッドベリ、ジョン・ヒューストン
撮影: オズワルド・モリス
音楽: フィリップ・セイントン
製作年:1956
製作国:アメリカ
出演:出演: グレゴリー・ペック、 レオ・ゲン、リチャード・ベースハート、オーソン・ウェルズ、ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス、ハリー・アンドリュース、バーナード・マイルズ

*ジャック・ニコルソン出演作レビューが続いていますが、「白鯨」を挟みます。

メルヴィルの同名小説をジョン・ヒューストンが映画化した海洋パニック。ただし、ジョーズのような娯楽作品とは一線を画するものとなっています。登場人物の台詞とナレーションが、やや観念的なので、宗教的な素養がなければ、その意図するところを理解できないかも・・・・。よって、私には難しい作品でした(汗)。しかし、ラストの白鯨との戦いは海洋スペクタクル要素満載で楽しめましたよ^^;

時は1814年。マサチューセッツ州の、鯨漁で栄える街に、イシュメイル(R・ベースハート)という風来坊がやってきます。映画は彼を語りべに進行します。イシュメイルは宿で知り合った銛打ちの名人クィークェグ(フレデリック・レデバー)の話に魅せられ、共に捕鯨船ピークォッド号へ乗り込むことに。

グリーンランドやモンバサなど、世界の果てから集まった船員たち。彼らに続いて意気揚々と船に乗り込もうとするイシュメルに、預言者が近づき囁きます。「エイハブは死ぬ。しかし、すぐに蘇るや手招きし、一人を残して全員が後を追って死ぬだろう。」と・・・・・・。

船長のエイハブ(グレゴリー・ペック)は、白い鯨の顎骨から作った義足をはめた、眼光するどい海の男。顔に深く刻まれた傷と義足に鯨との死闘のあとがみてとれます。教会の神父(オーソン・ウェルズ)の「神が荒らした海を沈めんと油を流す者に災いあれ。堕落した身でありながら、他人に説教する者に災いあれ。人間は所詮、神には勝てぬ」という説教が暗雲たちこめる航海を暗示するかのようで不気味です。

船長の目的はただひとつ。モビイ・ディックと呼ばれる白鯨を仕留めること。彼の心は復讐心だけに支配され、暗黒の世界をさまよう魂と化しています。鯨はエイハブの脚と心までも、もぎ取ってしまったのでしょうか。映画はエイハブを英雄として描いてはいません。「鯨は神の使いであり、それに怒ることはは神を恐れぬ行為」なのです。ややこしくて申し訳ないのですが、世界に灯油を供給することを目的に鯨をとることは罪ではない。ただ、個人の復讐のために鯨を殺すことは、尊い仕事を、目的もない暗いものにねじ曲げてしまう行為と言いたいようです。

善意の役柄を演じることが多いグレゴリー・ペックの、邪悪な魂を持つ船長役。ときに善なる部分を見せつつ、根本には悪を潜ませている男を、そのルックスを巧みに活用して見事に演じています。
別窓 | 懐かしの映画 |
ヒンデンブルグ
2008-06-02 Mon 17:25
Hindenburg Disaster
監督: ロバート・ワイズ
原作: マイケル・M・ムーニー
脚本: ネルソン・ギディング
撮影: ロバート・サーティース
SFX:アルバート・ウィトロック、クリフォード・スタイン
音楽: デヴィッド・シャイア
原題:THE HINDENBURG
上映時間 115分 1975年 アメリカ映画
出演: ジョージ・C・スコット、アン・バンクロフト、ウィリアム・アザートン 、ロイ・シネス 、ギグ・ヤング、バージェス・メレディス


主演がジョージ・C・スコット。「博士の異常な愛情」と「パットン大戦車軍団」での突き抜けた演技が忘れられません(笑)。この映画でも、あのキャラを期待したのですが・・・・予想に反し、思慮分別のあるドイツ空軍のフランツ・リッター大佐を静かに演じています。飛行船ヒンデンブルグ号の爆発炎上事故を、異色なアプローチで描いたサスペンス・パニック映画です。

映画の冒頭、気球に始まった飛行船の歴史の説明があります。150年前(30年前の映画ですから今から180年前ですね)モンゴルフィエ兄弟が、気球操縦に初めて成功しました。その後、飛行船は球形から葉巻型へと形を進化させます。硬式飛行船を開発したのは、ドイツの退役将校で変人伯爵のツェッペリン。彼は120メートルの飛行船をエンジン2基で30キロ飛行するという偉業を成し遂げます。ほどなく、ツェッペリン社は初の航空旅行便を開設。1924年にアメリカ海軍用の飛行船を建造するなど、次々と実績を残し、ついには船体がフットボール競技場の3倍もの巨大飛行船を完成させます。骨組みのジュラルミンは延長16キロ、15階のビル分です。まさに大空を征服する人類の夢の結集。しかし、ヒンデンブルグにはもう一つの顔がありました。ナチの世界的シンボルとして、尾翼のハーケンクロイツがドイツ第三帝国の力を誇示しながら、世界の空を飛んでいました。

映画としての面白さはもちろんのこと、飛行船のしくみもわかり、興味深く見ることが出来ました。爆発を引き起こす船内の火災には、細心の注意を払っていたようです。ライターの持ち込みは禁止。金属の摩擦による発火を恐れ、ステッキにはテープを張るという徹底ぶりです。乗客は飛行船に乗り込む際、体重を申告しています。水素ガスで浮かぶ物体ですから、重量に制限があったのでしょう。驚くことに、飛行船の外を覆っているのは薄い布!飛行中、一部が破れるアクシデントが起こり、乗務員が船外に出て修理するシーンがあります。水素船ということは巨大な風船の中にいるのと同じ事。破裂しそうで恐いですね。ただ、飛行機のように座席に縛りつけられることなく自由に歩きまわれ、寝室にはベッドが装備されているなど、豪華客船のような船内ライフは大きな魅力です♪

映画はヒンデンブルグ号に時限爆弾が仕掛けられたというウワサを受け、ジョージ・C・スコットが船内の怪しい人物と爆弾の有無を探るというもの。ようやく爆弾を見つけ、処理しようとした時、爆発してしまう最悪なエンディング・・・あらま。実際にあったヒンデンブルグ号の爆発事故を映画化したのですから、この結末は致し方ないですね。上空150メートルで突然爆発した機体が煙と炎に包まれ地上に落ちていく様子のラジオ実況放送(事故当時のもの)で映画は幕を閉じます。大惨事の犠牲者は乗客13名、乗組員22名、地上の米国水兵1名。生存者は62名でした。惨状の原因として、構造の欠陥、空電、聖エルモの火、レジスタンスによる破壊工作などがあげられていますが、いずれにも確証はありません。ヒトラーは神の業、天災だとしたそうです。
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天国から来たチャンピオン
2008-05-30 Fri 13:32
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監督: ウォーレン・ベイティ 、バック・ヘンリー
製作: ウォーレン・ベイティ
製作総指揮: ハワード・W・コッチ・Jr
脚本: エレイン・メイ、 ウォーレン・ベイティ
撮影: ウィリアム・A・フレイカー
音楽: デイヴ・グルーシン
原題: HEAVEN CAN WAIT
上映時間 101分
1978年、アメリカ映画
出演: ウォーレン・ベイティ、ジュリー・クリスティ、ジェームズ・メイソン 、ジャック・ウォーデン 、チャールズ・グローディン、ダイアン・キャノン


天国へ行ったことがありますか?どんな所なのでしょうかねぇ。行って見たいな、いつの日にか・・・です(笑)。天国から帰って来た人と言えば、フォーク・クルセダーズの「帰ってきたヨッパライ」を、その代表に挙げたいところですが(古っ)ウォーレン・ベイティの「天国から来たチャンピオン」も捨てがたいですね♪

製作、脚本、監督、主演の4役をこなしたウォーレン・ベイティに拍手です!映画の冒頭はアメリカン・フットボールのクォーターバック、ジョー(ウォーレン・ベイティ)のトレーニング風景。カメラは山道を走り器具を使って足腰の強化に励むジョーを追います。生レバー入りの野菜ジュースで健康管理。趣味はクラリネットを吹くこと。そんな元気ハツラツな青年に降りかかる珍事・・・・・。

いつものように、快調に、自転車のペダルをこいでトンネルへ・・・・ガッチャ〜ン、自転車と車がぶつかった音がぁ(汗)。真っ暗なトンネルから場面は一転し、背広姿の男とジョーが雲の中を歩いています。そこは天上の世界、天国への中継地点だったのです。背広姿の男は天国への案内人。ところが、この案内人が新米で、残りの寿命が50年あるジョーを間違って連れてきてしまった・・・。ということで、急きょ、地上に送り返そうとするも、時既に遅かりし。戻るべき肉体は火葬され灰と化していました。仕方なく、命がつきかけている人の体を借り、地上へと戻ってきます。戸惑いの中、ある女性と恋に落ちたジョーの、魂の再生を描いたファンタジーです。

人間の世界に頻繁に出没する天上界の案内人が、普通の人っぽい。さながら一流企業に勤めるサラリーマンといった風采かな(笑)。あの世のお方なのに、神秘的でも慈悲的でもなく、事務的というのが可笑しい。かたやジョーもマイペース。自分が死んだことを知っても悲嘆するふうはなく、猛然と抗議して地上に舞い戻って来るとは・・・・。言ってみるものですね〜。為せば成る為さねば成らぬ何事も!スーパー・ボールに出たいが一心の往生際の悪さ?が、案内人のミスの発見につながりました。

ジョーは一度死んで、その魂は再び別の個に宿って生き続けますが、最後には以前の記憶を消されることに。そのことを知ったジョーは恋人に別れを告げます。「もし、いつか、フットボールの選手が現れて、彼の目に何かを感じたら・・・・だぶん、そいつはクオーター・バックだろう」はたして二人は再び出会います。互いに相手を知っているような感覚・・・・。「あなた、クオーター・バック?」「ああ、どうして知っているの?」このシーンは最高にロマンティックです☆魂は永遠に循環しているのかもしれませんね。人は魂の流れの中にあるのだと気づかせてくれる作品です。
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ギルダ
2008-05-24 Sat 09:36
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監督: チャールズ・ヴィダー
原作: E・A・エリントン、ジョー・アイシンガー
原題:Gilda
脚本: マリオン・パーソネット
撮影: ルドルフ・マテ
音楽: モリス・W・ストロフ
上映時間 109分
製作国:アメリカ 、製作年:1946
出演: リタ・ヘイワース 、 グレン・フォード 、ジョージ・マクレディ、ジョセフ・カレイア、ジョー・ソーヤー 、ルース・ローマン


『ショーシャンクの空に』の中、刑務所内で慰安上映されていた映画です。”愛の女神”と称えられるリタ・ヘイワースの妖艶さが全編に漂っています。けだるい佇まいに魅惑の口元、神秘的な瞳。見る者の心を波立たせる美しさです。ギターの弾き語り「みんな彼女のせいにしな」は『ショーシャンクの空に』で流れた曲。これは彼女のテーマ曲のようで、この曲に合わせダンスも披露しています。



ストーリーは。
舞台は南米、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス。違法カジノに流れ着いた男(グレン・フォード)と彼を拾った店のオーナー(ジョージ・マクレディ)とギルダ(リタ・ヘイワース)の微妙な三角関係を描いたサスペンス。ふたりの男の間で揺れ動くギルダを巡る愛と憎しみを描いています。ギルダは言います。「憎しみは心を躍らせる感情、スリルよ。憎しみだけが私を興奮させる。あなたをどんなに憎いか知りたい?たとえ自分が死んでも、破滅させてやりたいくらい」と・・・・・・。

Rita Hayworth3
ねっ、セクシーでしょ?タバコの煙が虚ろなギルダの心みたい・・・。でね、ポイ捨てしたタバコがすれ違った男に当たってしまうのですよ。その時のセリフが洒落てます。「嫌われたかな?」と問う男に「欲求不満を捨てただけよ」「僕の上に?」「そうよ、それが何?」アンニュイな雰囲気ですね〜。これはリタ・ヘイワースだから成立する会話。普通は「おいっ!タバコが当たったぞ、ポイ捨てするな」「スミマセン。灰皿がなかったもので」「俺は灰皿じゃない」「大変申し訳ありませんでした、以後気をつけます」となりますものね(笑)。

DVDの解説によると、彼女の人生は映画以上に波乱に飛んだものだったそうです。主演のふたり、リタ・ヘイワース と グレン・フォードは、私生活でも特別な関係でした。リタ・ヘイワースがグレン・フォードの楽屋のトイレで自殺未遂事件を起こしたのです。一糸まとわぬ姿のヘイワースが床に寝そべり、周囲には多量の睡眠薬が散らばっていました。フォードが電話で救急車を呼んだ、その時、ハリー・コーン(コロンビア映画のボスでリタの愛人)が4人のカメラマンを引き連れて飛び込んできました。ヘイワースのヌード写真を撮られまいと、フォードはとっさに失神した女優の身体に覆いかぶさりました。次の日、その時の写真とスキャンダラスな見出しが新聞紙面を飾ったそうです。リタ・ヘイワースには5回の結婚歴があります。絶頂期にインドの王子A・カーンと結婚し引退しますが、結婚生活は長続きせず、4年後に映画界に復帰。2度目の夫はオーソン・ウェルズでした。

リタ・ヘイワースは名ダンサーでもあり、ミュージカル映画にも出演しています。フレッド・アステアと『晴れて今宵は』、ジーン・ケリーとは『カバーガール』で共演を果たしました。この2本も観たいです!
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踊る大紐育
2008-04-26 Sat 17:15
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監督: ジーン・ケリー 、 スタンリー・ドーネン
製作: アーサー・フリード
原作戯曲:アドルフ・グリーン 、ベティ・カムデン
脚色:アドルフ・グリーン 、 ベティ・カムデン
撮影:ハロルド・ロッソン
音楽: レナード・バーンスタイン
原題 : On the Town
製作年 : 1949年 、製作国 : アメリカ
出演:ジーン・ケリー 、 フランク・シナトラ 、 ベティ・ギャレット、アン・ミラー 、ジュールス・マンシュイン


時刻は午前5時57分。マンハッタンのビルの谷間から昇った太陽。港に横付けされた一艘の船。午前6時のコールと同時に、水兵さんたちが勢いよく、船から飛び出してきます。ゲイビイ(ジーン・ケリー)、チップ(フランク・シナトラ)、オジイ(ジュールス・マンシュイン)の仲良しトリオも24時間の休暇をもらい、束の間のニューヨークライフを楽しむことに・・・・。

自由の女神像の前を起点に、タクシー、馬車、馬、自転車でぐるりと観光した3人組は、その後、地下鉄に乗り込みます。車内ポスターに写っている”6月のミス地下鉄”に、ゲイビイが一目ぼれして妄想し始めます(笑)。ポスターを盗んで逃げようと改札へ向かうと、そこにはなんと、ミス地下鉄のアイヴィ(ヴエラ=エラン)がいた!言葉を交わす事は出来たものの、彼女はすぐに立ち去ってしまいます。

ジーン・ケリーとフランク・シナトラ主演の楽しいミュージカルです。映画の公開当時、アメリカ国内外の人にとって、ニューヨーク行きは、夢のまた夢だったことでしょう。華やかな歌と踊りと名所の数々が、世界最大都市ニューヨークへと、観客をいざないます。自然史博物館、ジョージ・ワシントン橋、エンパイアステートビル、バッテリーパークなどなど・・・・。

これらニューヨーク、ニューヨークした背景に、ジーン・ケリーの振り付けによる躍動感あふれるダンスが、非常にマッチしています。ダンサーたちの身体能力の高さ!行け行けドンドンの爽快感です。ダンスはタップやモダンジャズ、さらには前衛的なバレエで魅せてくれます。歌と踊りの爆発的なエネルギーの中に人生賛歌を盛り込んでいるのかもしれませんね。

登場人物は皆、キュートな愛すべき人々。中でも、フランク・シナトラの愛嬌たっぷりの笑顔が可愛い♪男3人と女3人のニューヨークの休日。最後のドタバタ騒ぎ(警察とのカーチェイスも・・・笑)まで、エンジンはフル回転です。しかし、楽しい時間はあっという間に過ぎ・・・・海に戻れば、全ては夢の話・・・・眠らない街、ニューヨークで夜通し遊び、そして迎えた朝の6時でした。
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サイコ(1960)&サイコ(1998)
2008-04-17 Thu 16:53
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監督: アルフレッド・ヒッチコック
製作: アルフレッド・ヒッチコック
原作: ロバート・ブロック
脚本: ジョセフ・ステファノ
撮影: ジョン・L・ラッセル
音楽: バーナード・ハーマン
タイトルデザイン: ソウル・バス
製作国:アメリカ
製作年:1960年
出演:アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー、ジョン・ギャヴィン、ヴェラ・マイルズ、マーティン・バルサム


psycho1998.jpg監督: ガス・ヴァン・サント
製作: ブライアン・グレイザー、ガス・ヴァン・サント
原作: ロバート・ブロック
脚本: ジョセフ・ステファノ
撮影: クリストファー・ドイル
編集: エイミー・E・ダドルストン
音楽: ダニー・エルフマン
オリジナル音楽: バーナード・ハーマン
製作国:アメリカ
製作年:1998年
出演: ヴィンス・ヴォーン、アン・ヘッシュ、ジュリアン・ムーア、ヴィゴ・モーテンセン、ウィリアム・H・メイシー


ヒッチコックの「サイコ」(1960)を観たのはかなり昔です。リメイクの1998年版は公開の翌年ぐらいに、スターチャンネルで観ました。先日、両作品をスターチャンネル様が同じ日の同じ時間帯に、2つのチャンネルに分けて(スタチャンは3つのチャンネルがあります)放送してくれました。なんと気の利いた企画なのでしょう(喜)。録画したので、オリジナルとリメイクを続けて観ることが出来ました。

1998年版はヒッチコックの完全リメイクです。セリフの一言一句、カメラワークをそのまま再現しています。相違点は白黒とカラーであること、時代設定が1960年と1998年であること、殺されるのが妹から姉になっていることだけです。完全リメイクと言えば、森田芳光監督の「椿三十郎」が話題になりました。こちらは時代も含め、黒澤監督の台本通りだそうですね。そうそう、「隠し砦の三悪人」が、もうすぐ封切られますね〜。主役を演じるのはジャニーズ事務所の「嵐」の松本くん。どうなんでしょ?オリジナルを見ていませんので、なんとも言いようがありませんけれど・・・・。

さて「サイコ」ついて。
時代を1998年に移してのリメイクは、ヒッチコックの台本への敬意から・・・かしらん。時は流れても、ホラー映画の金字塔ですものね。1998年版でノーマンを演じているのは、今やハリウッドを代表する喜劇俳優となったヴィンス・ヴォーン。私は彼の大ファンですが、この映画を観た当時は名前すら知りませんでした。前年に公開された「ジュラシック・パーク」に出演していたらしいのですが、記憶にありません(汗)。共演しているアン・ヘッシュ、ジュリアン・ムーア、ヴィゴ・モーテンセン、ウィリアム・H・メイシーらは他の作品で目にしていたのですが・・・。そうそうたる役者陣が脇をかためています。しかし、リメイク版の評判は良くなかったとか(汗)。

この映画はロバート・ブロックの小説が原作。これは実際に起こった殺人事件をもとに書かれたそうです。映画が製作された3年前、女性2人を殺したエド・ゲインという殺人鬼がノーマンのモデルです。彼は犠牲者たちの頭をスタンドに加工し、母親の死体といっしょに長年暮らしていました。映画のノーマンは鳥の剥製をつくり、母親の死体をミイラにするといった異常な行動をとっていましたが、これは実在の殺人者の行動をヒントにしたということです。恐い!恐い!恐い!

恐怖を盛り上げる絶妙の手腕が随所に発揮されている本作品。現金を盗み郊外へと車を走らせるマリオンの不安が観客へ伝わるよう、彼女の視線と観客の視線を一体化させていますね。犯罪者はマリオンで、正義は警官にあるはずなのに、サングラスの警官が怪しい殺人者に見えてくるのです。有名なシャワーシーンでも、カメラはマリオンから見た殺人者を映しています。これによって観客は自分が切りつけられているような錯覚に陥ります。さらにはバイオリンのキィキィキィという音が恐怖を引き立てています。

最初から最後まで、あの手この手を使って、観客をひき付け怯えさせるヒッチコック。惚れ惚れするような手際の良さです。
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地上最大のショウ
2008-04-07 Mon 12:01
greatestshow-2.jpg監督:セシル・B・デミル
原作:フレドリック・M・フランク、シオドア・セント・ジョン 、フランク・キャヴェット
脚色:フレドリック・M・フランク 、バリー・リンドン 、フランク・キャヴェット
撮影:ジョージ・バーンズ
美術:ハル・ペレイラ 、 ウォルター・タイラー
音楽:ヴィクター・ヤング
原題 : The Greatest Show on Earth
製作年 : 1952年
製作国 : アメリカ
出演:ベティ・ハットン 、コーネル・ワイルド、チャールトン・ヘストン、ドロシー・ラムーア
グロリア・グラハム、ジェームズ・スチュアート


世界最大のサーカスといわれるリングリング・ブラザース=バーナム・アンド・ベイリー一座の協力によって作られた、スペクタクルシーン満載の娯楽大作です。空中ブランコや動物の芸の巧みさ、団員総出のパレードの華やかさ、道化の悲しみを隠した笑い。サーカスは大胆さと優美さが混在する不思議な世界ですね。地上最大のサーカスをつくるため、日々、戦っている人々の物語です・・・・52年度のアカデミー作品賞に輝きました。

チャールトン・ヘストンという俳優さんは、独特の存在感をもって数多くのハリウッド大作に出演し、その名を世界に馳せました。「十戒」でモーゼを演じたことで自分のイメージをつくり、それを「ベン・ハー」で理想像として固めたのでしょうね。「地上最大のショウ」では、線の細さがあるものの、背筋を伸ばし凛とした演技をみせています。

さて、映画は。
絢爛豪華なサーカス団を率いる座長のブラッド(チャールトン・ヘストン)とサーカスの看板・空中ブランコ乗りのホリー(ベティ・ハットン)は互いに好意を抱いてます。ある日、人気曲芸師のセバスティアン(コーネル・ワイルド)が入団し、そのことがふたりの関係に微妙な影を落とします。セバスティアンに対抗意識を燃やすホリー。しかし、ショウの運営をまかされているブラッドにとって、セバスティアンはどうしても必要な人材。こうして立場の違うふたりの心は次第に離れていくのです。いつのまにか、ホリーの気持ちはセバスティアンに傾き・・・・

と、女心の複雑さが描かれているのですが、イマイチよくわかりませんね〜(笑)。ライバル心が恋心に変わるというのは・・・・。大怪我を負ったセバスティアへの同情が愛に変わったのか、彼への尊敬か。いやいや、どこか冷たいブラッドへの当て付けだったのかな。

この映画には、ショウの中継映像がふんだんに盛り込まれており、観客を飽きさせません。極めつけはラスト、さらなるスペクタクルが用意されていました。移動用サーカス列車の大衝突事故シーンは迫力満点。横転した列車から逃げ出す猛獣、負傷しうめく団員たちの様子は痛々しい限りです。このとき、ブラッドを助けたのは、謎の道化師バトンズ(ジェームズ・スチュアート)でした。ジェームズ・スチュアートは最初から最後まで道化のメイクで素顔を見せていません。彼の存在も見所の一つでした。

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チャールトン・ヘストン氏が4月5日、ビバリーヒルズの自宅で亡くなりました。ご冥福をお祈りします。合掌。
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赤ちゃん教育
2008-04-01 Tue 17:20
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監督: ハワード・ホークス
脚本: ダドリー・ニコルズ、 ヘイジャー・ワイルド
撮影: ラッセル・メティ
音楽: ロイ・ウェッブ
原題:BRINGING UP BABY
製作国:アメリカ
製作年:1938
出演: ケイリー・グラント、キャサリン・ヘプバーン、チャーリー・ラグルス、メイ・ロブソン 、バリー・フィッツジェラルド、ウォルター・キャトレット


ケーリー・グラントとキャサリン・ヘップバーン共演のスクリューボール・コメディの決定版。いやぁ、これほど面白いとは!「或る夜の出来事」も可笑しかったですが、「赤ちゃん教育」の方が、より笑えるかな。恐るべし30年代コメディ。抱腹絶倒もんです!未見の方に「騙されたと思ってみてご覧なさいまし」と薦めたくなる映画です。

デイヴィッド・ハックスリー(ケイリー・グラント)は博物館でブロントサウルスを復元している古生物学者。3年間、この作業に没頭し完成まで肋間鎖骨1本になったところで、スーザン・ヴァンス(キャサリン・ヘプバーン)に出会ってしまい、ドタバタ騒動に巻き込まれます。というより、デイヴィッドに恋したスーザンが、彼にまとわりついた・・・ということなのですが。

邦題の赤ちゃんは豹の「ベイビー」のことです。南アフリカに住む兄から送られてきました。人間と豹、途中からは犬も乱入し、メチャクチャ、収拾のつかない状況に。猛烈なスピードで話が展開します。とにかくテンポがよく、観る側に息つく暇を与えません。ケイリー・グラントとキャサリン・ヘップバーンが走る走る!主演ふたりの動きの良さが遺憾なく発揮されています。

パーティに出席すれば、スーザン(キャサリン・ヘップバーン)のスカートが裂ける、負けじと(?)デイヴィッド(ケイリー・グラント)の背広が破れるといったハプニングの連続。いろいろあって、スーザンの叔母の別荘に泊まる事になったデイヴィッド。実はこの叔母さん、大金持ちでデイヴィッドの博物館に100万ドルの寄付をする予定なのですね。デイヴィッドにとっては大事なスポンサー。なのに、叔母さんの前での大失態を演じてしまいます。スーザンのネグリジェを着ている姿を見られ(スーザンの計略によるものです)、気がふれている大変人だと思われてしまった・・・・あ〜ぁ

悪い事は重なるもので、叔母さんの犬が、恐竜の肋間鎖骨を持ち逃げします。犬って大事なものは土の中に隠しますよね。ここからは犬のジョージと古生物学者デイヴィッドの、骨の争奪戦です。犬が掘る、人が掘りかえす、また犬が掘る・・・の繰り返し。犬にとっては恐竜の骨も鶏の骨も同じ。骨に違いがあるじゃなし〜♪ですよね。古生物学なんて知ったこっちゃありません(笑)。

すったもんだの末、挙句の果てに、一同皆御用!!留置所に全員集合とあいなりました。デイヴィッド、スーザン、叔母さん、そのお友達。さらには豹のベイビーと犬のジョージまで(爆)。あれよあれよのテンポで話がどんどん逸脱した結果です。

監督のハワード・ホークスは西部劇、ハードボイルドの傑作を世に送り出す一方で、コメディを作る才覚にも長けていたのですね。「紳士は金髪がお好き」もハワード・ホークスでした。あと、「ハタリ」では豹を登場させていましたね^^;
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