HP「ジャック・ニコルソンの館」を立ち上げました。よかったら覗いてみてくださいネ♪
ハプニング
2008-07-29 Tue 08:30
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原題: The Happening
監督・脚本: M・ナイト・シャマラン
製作: M・ナイト・シャマラン、サム・マーサー、バリー・メンデル
撮影: タク・フジモト
音楽: ジェームズ・ニュートン・ハワード
美術: ジェニーン・オッペウォール
上映時間: 1時間31分
2008年/アメリカ映画
出演:マーク・ウォールバーグ、ズーイー・デシャネル、ジョン・レグイザモ、ベティ・バックリー、アシュリン・サンチェス、スペンサー・ブレスリン、ロバート・ベイリー・Jr.


雲が次々と湧き出て渦を巻く映像。やがて起こる恐怖の出来事を予告するような不穏な気配に包まれたオープニングシーンです。フィラデルフィアの高校で科学を教えるエリオット(マーク・ウォールバーグ)は授業で「ミツバチが姿を消している」ことを取り上げ、「科学では解明できないことが起こりうる」と話します。たしかに自然科学という概念が出来たのは17世紀ぐらい(?)ですから、まだまだ科学的手法で説明出来ない事象は多いでしょうね。植物の自己防衛能力が人間を破滅させていく恐怖を描いた映画です。

監督は不思議世界を描くM・ナイト・シャマラン 。『シックス・センス』は楽しめたのですが『サイン』、『ヴィレッジ』、『レディ・イン・ザ・ウォーター』はちょと・・・。当たり〜な作品は4本中1本ですから確率にすると2割5分。暑い時期に出かけてまで観ることもない・・・となるところですけれど、実は、是非とも観たいと思っておりました。というのは主演がマーク・ウォールバーグだから。映画の内容や出来は二の次、三の次。とにかくマークが見たい!その一念だけでございます(笑)。

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四方から迫ってくる目に見えない殺意。突如として起こった「死の嵐」に逃げまどう人々。何から逃げて、どこへ行けばいいのか・・・。漠然とわかっているのは、植物から出る毒素によって人の中枢神経が侵され自己を攻撃する・・・ということ。自分の喉にヘアピンをさす女、ビルの工事現場から次々と飛び降りる作業員たち、銃で自らの額を打ち抜く男、ライオンに身を差し出す飼育係、首を吊る者・・・・複数の場所で起きている謎めいた死。これらの映像は非常にショキングで目を覆いたくなります。視覚的な恐さに加え、死を描写する音にも揺さぶられます。人が地面に叩きつけられる音、銃の音、ガラスに頭をぶつける音。こういった手法は子供騙し的だと思いつつ、音がするたびにビクつきました。

本作にはホラー映画につきものの、人目を引く悪役や恐ろしい場所は登場しません。恐怖は人が感じる「心の動き」ですから、観る側に「不安」を植えつければ、風が草木を揺らす景色にさえ怯えます。シャマラン監督はヒッチコックの『鳥』を思わせる構造を組み立てつつ、地球の自滅に警告を発しています。暑気払いしたい方にお薦め。
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白鯨
2008-07-23 Wed 09:42
mobydick.jpg監督: ジョン・ヒューストン
原作: ハーマン・メルヴィル
脚本: レイ・ブラッドベリ、ジョン・ヒューストン
撮影: オズワルド・モリス
音楽: フィリップ・セイントン
製作年:1956
製作国:アメリカ
出演:出演: グレゴリー・ペック、 レオ・ゲン、リチャード・ベースハート、オーソン・ウェルズ、ジェームズ・ロバートソン・ジャスティス、ハリー・アンドリュース、バーナード・マイルズ

*ジャック・ニコルソン出演作レビューが続いていますが、「白鯨」を挟みます。

メルヴィルの同名小説をジョン・ヒューストンが映画化した海洋パニック。ただし、ジョーズのような娯楽作品とは一線を画するものとなっています。登場人物の台詞とナレーションが、やや観念的なので、宗教的な素養がなければ、その意図するところを理解できないかも・・・・。よって、私には難しい作品でした(汗)。しかし、ラストの白鯨との戦いは海洋スペクタクル要素満載で楽しめましたよ^^;

時は1814年。マサチューセッツ州の、鯨漁で栄える街に、イシュメイル(R・ベースハート)という風来坊がやってきます。映画は彼を語りべに進行します。イシュメイルは宿で知り合った銛打ちの名人クィークェグ(フレデリック・レデバー)の話に魅せられ、共に捕鯨船ピークォッド号へ乗り込むことに。

グリーンランドやモンバサなど、世界の果てから集まった船員たち。彼らに続いて意気揚々と船に乗り込もうとするイシュメルに、預言者が近づき囁きます。「エイハブは死ぬ。しかし、すぐに蘇るや手招きし、一人を残して全員が後を追って死ぬだろう。」と・・・・・・。

船長のエイハブ(グレゴリー・ペック)は、白い鯨の顎骨から作った義足をはめた、眼光するどい海の男。顔に深く刻まれた傷と義足に鯨との死闘のあとがみてとれます。教会の神父(オーソン・ウェルズ)の「神が荒らした海を沈めんと油を流す者に災いあれ。堕落した身でありながら、他人に説教する者に災いあれ。人間は所詮、神には勝てぬ」という説教が暗雲たちこめる航海を暗示するかのようで不気味です。

船長の目的はただひとつ。モビイ・ディックと呼ばれる白鯨を仕留めること。彼の心は復讐心だけに支配され、暗黒の世界をさまよう魂と化しています。鯨はエイハブの脚と心までも、もぎ取ってしまったのでしょうか。映画はエイハブを英雄として描いてはいません。「鯨は神の使いであり、それに怒ることはは神を恐れぬ行為」なのです。ややこしくて申し訳ないのですが、世界に灯油を供給することを目的に鯨をとることは罪ではない。ただ、個人の復讐のために鯨を殺すことは、尊い仕事を、目的もない暗いものにねじ曲げてしまう行為と言いたいようです。

善意の役柄を演じることが多いグレゴリー・ペックの、邪悪な魂を持つ船長役。ときに善なる部分を見せつつ、根本には悪を潜ませている男を、そのルックスを巧みに活用して見事に演じています。
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