2017年05月/ 04月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫06月

--.--/--(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2007.05/27(Sun)

空虚なる御陣

20070527110858.jpg 20070527110913.jpg


この2冊、秀吉による朝鮮侵略を考証したもの。当然、秀吉に対する批判満載!

特に上垣外先生は手厳しく、秀吉は漢字も読めない無教養な狂人であったとしている。
比較文化を専門とされている方なので、秀吉の無知ぶりは、目に余るものがあるのだろう。
日本軍が朝鮮半島で行った、虐殺・放火・略奪の被害を知れば、悲惨さを痛感する。
大義名分のない侵略戦争を行った秀吉への憤りも強く感じる。
一方、この時代、ポルトガルやスペインの征服事業を見れば、流れとして
秀吉が、他国への侵略(許されることでなないが)を思いついたことも、わからないではない。
しかし、秀吉の動機は、相当な誇大妄想だ。
太陽神の子であると言いたて、天皇と同じく神的な権威の所有者であると自らを豪語している。
自分が太陽の子である以上、全世界は秀吉を太陽と拝め、
支配者として尊ばならぬという一方的な論理をふりかざすようになった。

秀吉は、中国を中心とした東アジアの国際秩序に対する反発をもっていたのだ。
また、上垣外先生は、こうも考察している。
秀吉は軍事指揮官として諸将に対する時のみ、強力な指導力を行使することができる。
朝鮮出兵は、対外戦争という異常に緊張した状況の中、独裁的な力を発揮することで
自己の政権をより強固にしようと目論んだと。

藤木氏も、同様の見解を示している。
ただ、こちらの本は、日本軍・日本民衆の悲劇についても書かれている。
日本軍は、動員令によって集められた一般民衆(武士身分でない人々)が
全体の3分の2に達していたという。
農民のうちから、人夫として徴発した人々が、戦陣にかりだされたのだ。
これらの人々は、朝鮮の地において、すさまじい飢餓線上をさまよう苦境に追い込まれる。
そして、日本では、動員をまぬがれようとする農民が逃亡し、農村が崩壊していく。
皆が絶望していたのだ。たったひとりの男の妄想によって!

太閤検地も、秀吉の侵略戦争の準備として実施された。
農民から年貢を搾り取り、中央権力が領主から軍役をとる基準として
つまり、統一権力が全領主階級を編成し、全農民を搾取することが目的だった。

秀吉による天下統一とは、なんだったのだろう?
天下を取るという発想をした信長は、卓越した能力を発揮した思う。
天下泰平の世を実現した家康は、優れた統治能力を持っていた。
秀吉の時代がなく、信長から家康へと権力が移行していたらと思わざるをえない。



14:25  |  歴史  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

秀吉の文献には、秀吉批判なるものが、かなり手厳しいものもありますよね
私も、千利休のあの本読み終えましたけど
やはり、考えることは同じですね
朝鮮に対して示した、秀吉の傲慢までの態度は凄いものですよ
ルソンに対してはほとんど、脅迫めいた文書でしかないし・・・
予が東西に渡って君主になるべき人物であり諸国は、ことごとく予に服従し、屈服するべきであるって。
全農民を搾取とは、随分世の人々を苦しめたのですね
秀吉の時代がなかったら、もしかして農民も苦しむこともなく
キリシタンの迫害もなく、千利休も命を絶つことなく
そして朝鮮出兵もなく、天下泰平を成し遂げる時期も早まったですかね
それとも、秀吉の代わりに、あらたなもっと野望を持った武将が世を変えていったでしょうか
私は、信長の時代がもう少し長ければ、もっと日本はいろんな広がりがあったと思うのですけど。
Kuu | 2007.05.27(日) 20:15 | URL | コメント編集

秀吉を研究している先生方は、彼を否定する傾向が強いようですね。
そりゃそうでしょうね。朝鮮侵略は、倫理面での非難はもちろんのこと
日本国を統治する責任者としての資質を疑います。
あの侵略戦争で、日本は何を得たのか・・・
誰のための、何のための戦争であったのか・・・
「天下統一と朝鮮侵略」の中に、西欧からの証言として
ヴァリニアーノの「日本巡察記」も紹介されています。
豊臣政権の誕生は、領主・大名たちのたぐいない強権と民衆の抑圧時代の到来であったと。
著者の藤木久志氏は、この証言を「植民地布教の荒わざに鍛えあげられたイエズス会巡察師の天下統一の本質をついた迫力ある権力分析である」と評しています。
秀吉の代わりに、あらたな野望を持った武将が出現したかもしれませんね。
信長の治世が長ければ、日本の近代化が加速度的に進んだことでしょう。
家康は、進化をとめることにより、天下泰平を実現させたのですから。
私としては、信玄公に日本を統治させたかったなぁ(笑)。
まかり間違って、謙信が天下を取ったならば
秀吉以上に変な世の中になっていたかも!
中世の精神で驀進してた、変人武将ですもの(爆)
マーちゃん | 2007.05.27(日) 21:15 | URL | コメント編集

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除するのに必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

 | HOME | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。