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2012.01/21(Sat)

姉妹(1955)

ane_1.jpg


主人公の姉妹が通う学校の門に「中学校・女子高等学校」とある。戦後のどこかの街を舞台に、姉の圭子を野添ひとみ、 妹の俊子を中原ひとみが演じている。中原さんが可愛い♪大きな目にふくよかな唇・・・団子っ鼻は愛嬌か(笑)。ふたりは親元を離れ伯母の家から学校に通っている。余裕のある家の子なのだろう。下校途中、甘味処の前で「お汁粉を食べない?」妹が姉を誘う。お汁粉一杯が四十円、そこそこするんだなぁ。。。「あんたお小遣いあるの?」「もうない」「まだ半月じゃないの、家からお小遣いを送ってもらって」しっかり者の姉と天真爛漫な妹、よくあるパターンだ。ふたりを世話する伯母さん宅には借金取りがきたりするが、概ね平和に暮らしている。時に珍客(?)も来る。「石田三成」には笑った。このまま、明るい色調で物語が進むと思いきや・・・。

姉はクリスチャンらしい。教会への道すがら、妹に語った言葉こそ、家城巳代治監督が言わんとすることだろう。「この世の中には不幸や汚いことや悲惨なことがいっぱいあるわね・・・」これを実証するように、恵まれない人々が次々と登場し社会の暗部を写しだしていく。

俊子の同級生の家は金持ちだが、姉と弟は障がい者で、家人はどこか寒々しい。姉妹の帰省先の山村でも不幸はのどかさに紛れて潜んでいる。暴力夫に浮気がばれ、ほとんどリンチに近い制裁を受ける女、金に困って子を売ろうとする母、解雇を恐れる発電所の労働者たち。山村の生活は楽でない。無理がたたってか、事故で命を落とす者さえいる。しかし人々は励まし合い懸命に生きている。正月には皆で集まり新しい年を祝う。発電所の集落をスケッチした光景に人生の機微が織り込まれている。 

ささいな不満から極限的なものまで、不幸にもいろいろある。とりわけ、小間物屋の「はっちゃん」(城久美子)の境遇は痛ましい。目の不自由な父親と病床の母(北林 早苗)を抱え、自らも結核に冒されている。同情した姉妹は彼女の家を訪ね、掃除をしたり両親の話相手をしたり、自分たちに出来ることで一家を助けようとする。両親は姉妹の好意を喜ぶが、「はっちゃん」は違った。明るさが彼女を苦しめていることに姉妹は気づいていない。世の中にはどうにもならないことがあるのだ。「はっちゃん」の母親が苦悩に満ちた声で嘆いた「三人集まって一人前にもならない、私ら一度だって悪いことしたことないのに」・・・映画を見終えた後も耳元に残る。城久美子さんは繊細な演技によって内向的な人物像を生みだし、北林さんは社会から疎外された人間の絶望感を絞り出している。二人とも見事。

高校を卒業した姉は、意中の人をあきらめて、親の勧める縁談を受け入れ嫁にいく。なぜなら彼女はいい子であり、今まで周りから賞賛され続けてきた子だからだ。妹はそんな姉を心配する。バスにゆられて嫁ぐ姉の姿を追う俊子の目は力強い。「こんち」と呼ばれた愛くるしい少女は大人の女性へと変貌しつつあった。不幸せな出来事が人を成長させることは往往にしてある。がんばれ!「こんち」
 
14:30  |  映画  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

はっちゃんには、男としては守ってやりたい、保護してやりたいという心理が働きます。
でも、あの一家は生活保護を受けられる条件を満たしているでしょう。
調べたら、生活保護法は昭和25年から施行されていました。
あのボロ家はちょっとひどすぎますよね。今、考えるとオーバーな演出だと感じました。
映画を観た後、調べたら野添さんは中原さんより年下でした。
これにはビックリしました。
アラン・墨 | 2012.01.30(月) 16:52 | URL | コメント編集

●アラン・墨さんへ

はっちゃんは薄幸な女性ですね。男性は保護したくなるのですか。わかるような気がします。私はあの姉妹と同じように、手助けしてあげたくなりました。
はっちゃんの家はほんと、むごすぎます。ああいう画を見せられると、人は不平等なんだなぁと、改めて感じます。

>野添さんは中原さんより年下
うそだ~!!!ほんとですか?!野添さんは大人びていて、中原さんは子供っぽいのでしょうね。
中原さんは家族そろってのCMでおなじみですよね。かわいい♪
マーちゃん | 2012.01.30(月) 20:05 | URL | コメント編集

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